01結論(3行)
副業でWebマーケターとして初案件を獲得するまでの道のりは、時間の確保→会社規定の確認→案件の入口選び→受注後の動き方という順番のある5段階です。 発注側は経歴の長さよりも、限られた実績の見せ方とやり取りの速さ・丁寧さを見ています。 この記事では5段階の全体像とつまずきやすい点を整理し、各段階の細かい手順はテーマ別の記事に譲ります。
02Webマーケター副業、初案件までの全体像(5段階)
副業でWebマーケターとして案件を獲得するまでの流れは、大きく5つの段階に分けられます。段階1は時間の確保、段階2は会社規定の確認、段階3は案件の入口選びと最低限の環境整備、段階4は提案から受注まで、段階5は納品後に次の案件へつなげる動きです。
在職しながらの副業のため、進み方には個人差が大きく、特定の週数や月数を一律に示すことはしません。学習と実務を並行して進める人もいれば、基礎を固めてから動き出す人もいます。共通しているのは、どの段階にも「関門」があり、飛ばして次に進むと後で手戻りが起きやすいという点です。
5段階のうち、段階1と段階2は主に「本業とどう両立するか」という自分側の準備です。段階3から段階5は「案件そのもの」に関わる動きで、実際に発注側とやり取りが始まります。どちらか一方だけを固めても初案件にはたどり着けず、両方を並行して進める意識が必要です。
WEBMARKSの卒業生実績データでは、卒業直後に3〜5件の案件を獲得した人が多数報告されています(2020年〜2025年、3件以上獲得者を集計)。さらに、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しています(2020年〜2025年の案件獲得データを集計)。この結果から、初案件をゴールではなく通過点として捉える人が一定数いることが分かります。
この記事では、まず1件目を獲得するまでの4つの関門(段階1〜4)を中心に扱い、段階5は複数化の入口として簡潔に触れます。この記事を読んだあとは、自分が今どの段階にいるかを確認し、該当する段階のテーマ別記事から読み進める使い方をおすすめします。5段階を順番どおりに進める必要はなく、必要な部分だけを先に読んでも構いません。
03段階1|時間を作り、学習と実務の配分を決める
副業を始める前に最初につまずくのは、案件の有無ではなく時間の作り方です。本業がある状態で新しい実務を始めるには、平日の隙間時間や休日の使い方を具体的に決める必要があります。
時間の作り方には典型的なパターンがあります。平日の早朝や夜に1〜2時間を確保する人、通勤時間を学習にあてる人、休日にまとめて実務の時間を取る人などです。どのパターンが合うかは生活スタイル次第なので、まず1週間試してから微調整する進め方が現実的です。
多くの人は、最初の数週間を学習に、そこから徐々に実務の比率を上げていく形を取ります。ただし学習だけを続けて実務に進まないと、いつまでも「準備中」のままになりやすい点には注意が必要です。学習と実務の配分をどう決めるかは、時間の作り方そのものと合わせて別の記事で具体的に扱います。
段階1でやることは、①1週間に確保できる時間を洗い出す、②学習と実務のどちらに重点を置くかを仮決めする、③その配分を1〜2週間ごとに見直す、の3つです。完璧な計画を立てることより、まず動き出して調整する姿勢の方が、初案件までの距離を縮めます。
04段階2|会社の規定を確認し、副業の届け出を判断する
時間の見通しが立ったら、次に確認すべきは会社の就業規則です。副業が許可制なのか届出制なのか、禁止されているのかは会社によって扱いが異なります。副業・兼業に関する国の考え方は厚生労働省が公式サイトで公開しています(参考:厚生労働省公式サイト)。就業規則の確認や会社への伝わり方への対策は、一般的な考え方と注意点を別の記事で詳しく扱います。
会社に副業を伝えるかどうかも悩みどころです。届出制であれば伝える必要がありますが、禁止でも許可制でもない場合は、伝えるかどうかを自分で判断する場面が出てきます。判断に迷う場合ほど、規則の条文を確認したうえで動く方が、後からのトラブルを避けやすくなります。
あわせて検討したいのが、個人事業の開業届を出すタイミングです。開業届は必須ではありませんが、屋号での請求や青色申告のメリットを考えると、早い段階で検討しておく意味があります。開業手続きの詳細は国税庁が公式サイトで案内しています(参考:国税庁公式サイト)。具体的な出し方とタイミングの目安は別の記事で扱います。
確定申告についても、この段階で存在だけは知っておくと安心です。副業の所得が一定額を超えると申告が必要になるのが一般的な考え方ですが、金額の基準や具体的な手続きは、お金と契約を扱う記事でまとめて解説します。ここでは、開業届と確定申告は別の手続きだという点だけ押さえてください。
この段階の判断は、勤務先の規定や税務上の取り扱いによって個別に変わる部分が大きく、本記事では一律の結論を示しません。判断に迷う場合は、就業規則の担当部署や税理士など専門家に直接確認することをおすすめします。
05段階3|案件の入口を選び、最低限の環境を整える
会社の規定を確認したら、いよいよ案件を探す段階に入ります。入口は大きく3つに分かれます。クラウドソーシングサイトを使う方法、SNSや自分のポートフォリオから直接応募・提案する方法、知人や紹介・エージェント経由で紹介を受ける方法です。
クラウドソーシングは案件数が多く、実績がまだ無くても小さい案件から挑戦しやすい入口です。一方で、直接応募や紹介経由は単価が交渉しやすく、次の案件にもつながりやすい傾向があります。どの入口を最初に選ぶかより、複数の入口を並行して試す方が、初案件までの時間を短縮しやすくなります。
WEBMARKSの卒業生の案件獲得実績を見ると、在宅で完結できる案件は珍しくありません。在宅対応の案件は全体の8割を超えています(2020年〜2025年、フルリモート・リモート可の該当率81.5%)。在宅か常駐かという案件形態の選び方は、生活スタイルに合わせて別の記事で扱います。
最初から大きな案件を狙う必要はありません。小さな案件を着実にこなして実績を作るほうが、次の提案の説得力が増します。1件目の規模よりも、期日と品質を守りきれるかどうかのほうが、その後の案件獲得に影響します。
案件を探すのと並行して、最低限の環境も整えておく必要があります。具体的には、簡単な自己紹介資料、見積もりや請求のひな形、稼働時間を記録する方法の3つです。これらは高価なツールでなくても、無料で使えるサービスで十分に整います。案件の探し方や環境の整え方は、それぞれ別の記事で手順として扱います。
06段階4|提案から受注まで、発注側の判断軸を意識する
案件に応募・提案する段階では、経歴の長さよりも「今どれだけ具体的に成果や進め方を示せるか」が見られています。実務経験がまだ浅い人ほど、抽象的な自己PRより、想定する進め方や過去に作った成果物を具体的に見せる方が反応が良くなる傾向があります。
提案文を書くときは、自分ができることを羅列するより、相手の募集文に書かれている悩みに対して、どう動くつもりかを短く示す方が伝わりやすくなります。長い自己紹介より、最初の1週間で何をするかが分かる提案の方が、発注側は判断しやすいという声もよく聞かれます。
もう一つ発注側が重視しているのが、やり取りの速さと丁寧さです。提案後の連絡や質問への返信が遅いと、実績があっても比較検討の対象から外れやすくなります。逆に、実績が少なくてもレスポンスが速く要点を押さえたやり取りができると、初回の案件を任されやすくなります。
初めての相手に金額を提示するときは、相場より極端に低くしすぎない方が、後々の自分を苦しめずに済みます。安さで案件を取ると、次も同じ水準を期待されやすく、単価を上げにくくなるためです。金額の目安や交渉の考え方は、別の記事でまとめて扱います。
段階4でつまずきやすいのは、実績が無いことを言い訳にして提案自体を先送りにしてしまうことです。小さくても具体的にできることを示し、まず一度やり取りを始めてみる姿勢が、初案件の獲得につながります。
07段階5|納品後、次の案件につなげる
初案件を受注できたら、次に重要になるのが納品の質と、その後のフォローです。決められた範囲を期日どおりに納品することはもちろん、途中経過をこまめに共有することも、発注側の安心感につながります。
納品後は、そこで関係を終わらせず、追加の依頼や継続の可能性を確認してみる価値があります。WEBMARKSの実績データでは、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しています(2020年〜2025年の案件獲得データを集計)。1件目を丁寧にこなし、納品後に次の依頼や継続の可能性を確認する動きが、案件が続くかどうかを左右します。
1件目を終えたタイミングで、感想や改善点を尋ねてみるのも有効です。良い評価をもらえた場合は、次の案件で使える紹介文やコメントとして残してもらえないか、丁寧にお願いしてみる価値があります。こうした小さな積み重ねが、次の提案を通りやすくする材料になります。
最初の3か月で何を優先すべきかという具体的な順番は、別の記事で詳しく扱います。ここでは、段階5が「終わり」ではなく「次の入口」であることだけ押さえておいてください。
08つまずきやすい点
副業でWebマーケターの初案件を目指す人が共通してつまずきやすい点を、5つに整理します。
- 学習を優先しすぎて、実務に踏み出すタイミングを先送りにしてしまう
- 会社の就業規則を確認しないまま応募を進めてしまう
- 実績が無いことを理由に、提案自体をためらってしまう
- 提案文や見積もりが抽象的で、発注側が判断できる材料が少ない
- 受注後の連絡が遅く、せっかくの初案件で信頼を落としてしまう
特に多いのが、実績が無いことを理由に提案を先送りにしてしまうケースと、受注後の連絡が遅くなってしまうケースです。前者は小さな案件から動き出すことで、後者は返信のタイミングをあらかじめ決めておくことで、多くは防げます。
これらはどれも、能力そのものではなく「進め方」の問題です。段階ごとに何を確認し、何を用意すべきかを事前に知っておくだけで、多くはあらかじめ避けられます。
09チェックリスト
初案件に向けて動き出す前に、次の項目を確認してください。
- 1週間に確保できる時間を書き出した
- 学習と実務の配分を仮決めした
- 勤務先の就業規則で副業の扱いを確認した
- 開業届を出すかどうかの判断材料を整理した
- 案件の入口を複数(クラウドソーシング・直接応募・紹介)試す準備をした
- 簡単な自己紹介資料と見積もりのひな形を用意した
- 稼働時間を記録する方法を決めた
- 提案文に、抽象的な自己PRではなく具体的な進め方を書いた
- 連絡や質問への返信を早くする体制を整えた
- 納品後に追加の依頼や継続の可能性を確認する予定を立てた
10FAQ
初案件を獲得するまで、平均してどれくらいかかりますか
在職しながらの副業か専念できる時間があるかによって差が大きく、本メディアでは特定の期間を平均値として断定しません。時間の確保と案件の入口選びを並行して進めることで、遠回りを減らせます。
実績が全く無い状態でも案件は取れますか
小さい案件であれば、実績ゼロからでも受注している人は珍しくありません。抽象的な自己PRより、想定する進め方や簡単な成果物を具体的に示すことが、発注側の判断材料になります。
本業を辞めてから副業を始めるべきですか
多くの人は、本業を続けながら副業として始めています。収入が安定しない立ち上がりの時期を、本業の収入で支えられる点が主な理由です。辞めるかどうかは、副業の案件が安定してから検討する人が多い流れといえます。
会社に副業が知られるのが心配です
会社の就業規則や副業に対する考え方は勤務先ごとに異なるため、一般的な注意点と確認の手順を別の記事で扱っています。個別の判断は、就業規則の担当部署や必要に応じて専門家に確認してください。
開業届は初案件の前に出すべきですか
開業届の提出は法律上の義務ではなく、屋号での請求や青色申告のメリットを踏まえて判断する人が多い項目です。具体的なタイミングと書き方は別の記事で扱うため、ここでは判断材料があることだけ押さえてください。
クラウドソーシングと直接応募、どちらを優先すべきですか
どちらか一方に絞るより、並行して試す方が初案件までの時間を短縮しやすい傾向があります。クラウドソーシングは案件数の多さ、直接応募や紹介は単価や継続のしやすさに強みがあります。
在宅ワークの案件はどうやって見分ければいいですか
募集文に「フルリモート可」「常駐なし」などの記載があるかをまず確認します。記載が無い場合でも、応募時に在宅での対応可否を尋ねれば、多くの発注者は答えてくれます。案件形態の詳しい見分け方は、別の記事で扱います。
副業Webマーケターの時給相場はどれくらいですか
WEBMARKSの実績データでは、時給が判明している事例の平均は2,207円です(出典:時給が具体的に分かる事例14件の平均、2020年〜2025年)。件数の少ないデータのため、個々の案件でこの金額になるとは限らず、あくまで目安としてご覧ください。
案件の単価はどう決めればいいですか
単価の決め方や交渉の考え方は情報量が多いため、別の記事でまとめて扱います。この記事では、単価を決める前に自分の実績や作業時間を可視化しておくと、交渉の土台になるという点だけ押さえておいてください。
副業でも領収書や請求書は必要ですか
多くの案件では、業務委託契約に沿って請求書を発行する形になります。発行方法や保存の仕方は、環境整備の記事で具体的なひな形とあわせて扱います。
初案件のあと、案件が続くか不安です
WEBMARKSの実績データでは、案件獲得者の70%以上が2案件以上を獲得しています(2020年〜2025年の案件獲得データを集計)。1件目を丁寧にこなし、納品後に次の依頼や継続の可能性を確認する動きが、案件が続くかどうかを左右します。
副業の経験は転職やフリーランス独立にも活かせますか
副業で得た実務経験や成果物は、転職の職務経歴書や独立後のポートフォリオにそのまま使える場合が多くあります。進路をまたいで活かせる実績になる点は、副業から始めるメリットの一つです。