01この記事でできるようになること

この記事を読むと、本業を続けながらWebマーケター副業に使う時間をどう洗い出し、確保していくかの考え方が分かります。特定の週数や成果を保証するものではなく、時間の作り方の型を示すものです。

時間の作り方は人によって最適解が異なります。この記事の手順を出発点にして、自分の生活リズムに合わせて調整していく前提で読んでください。

02前提(対象読者・必要な準備)

対象読者は、会社員などの本業を持ちながらWebマーケター副業を始めたい人、またはすでに始めていて時間の確保に悩んでいる人です。前提として、勤務先の就業規則で副業が認められている、または認められる見込みがあることを確認しておいてください。

副業でWebマーケターを目指す全体の流れは『Webマーケター副業、初案件を獲得するまでの実務ロードマップ』で扱っています。この記事はそのうち、時間の作り方だけに絞って手順化したものです。

準備するものは3つあります。1週間分の予定を書き出せるカレンダーかメモアプリ、家族や同居人がいる場合は事前に共有できる時間、そして振り返り用のメモです。特別なツールや費用は必要ありません。

本業の繁忙期や体調によって、確保できる時間は日々変わります。最初から完璧な計画を立てるより、まず1週間動いてみて、そこから調整していく姿勢の方が長続きします。

03手順1|1週間の可処分時間を洗い出す

最初の手順は、起床から就寝までの1週間の予定を紙かアプリに書き出すことです。通勤時間、昼休み、就業後、休日の使い方まで、ふだん意識していない時間も含めて洗い出します。

書き出してみると、細切れの時間が思ったより多く残っていることに気づく人が少なくありません。1日30分の隙間時間でも、1週間積み重ねれば数時間になります。

このとき、すでに家事や睡眠、通院など動かせない予定も一緒に書き出しておくと、実際に副業へ回せる時間が正確に見えてきます。動かせない予定を後から思い出すと、計画のやり直しが増えてしまいます。

洗い出した時間は、集中しやすい時間帯とそうでない時間帯に分けておくと、後の配分がしやすくなります。たとえば早朝や通勤時間は短時間ですが集中しやすく、夜の時間は長く取れても疲労で集中力が落ちやすい、という違いに気づく人もいます。

洗い出しは1回で終わらせず、平日と休日それぞれ1週間分を実際に記録してみると、思い込みとのズレに気づきやすくなります。想定より通勤時間が長い、休日の家事に予想以上の時間がかかっているといった発見も珍しくありません。

1週間の可処分時間の洗い出し例 平日と休日を、早朝・日中・夜・深夜の4つの時間帯に分け、本業・家事など・副業候補・睡眠のどれにあたるかを示した洗い出しの例。実際の配分は生活リズムによって変わる。 1週間の可処分時間の洗い出し例 平日・休日 × 時間帯で、副業候補の時間を探す 平日(月〜金) 休日(土・日) 早朝 日中 深夜 副業候補 睡眠 本業 家事など 家事など 副業候補 睡眠 睡眠 これは一例です。実際の時間帯は、自分の生活リズムに合わせて洗い出してください。
1週間の可処分時間を、平日・休日の時間帯別に洗い出したブロック図の例

04手順2|学習と実務の時間配分を仮決めする

洗い出した時間を、学習にあてる時間と実務にあてる時間に仮で振り分けます。副業を始めたばかりの時期は学習の比重が大きくなりやすく、実務経験が増えるにつれて比重を移していく流れが一般的です。

配分は最初から完璧に決める必要はありません。1〜2週間試してから、実際の生活リズムに合わせて調整する方が現実的です。在職しながらの副業のため、進み方には個人差が大きく、特定の週数を一律の目安として示すことはしません。

配分の型としては、平日は学習中心・休日は実務中心にする人もいれば、平日と休日どちらにも学習と実務を少しずつ配置する人もいます。どちらが正しいというものではなく、続けやすい型を選ぶことが優先されます。

学習中心から実務中心へ、時間配分の重心が移っていく変化のイメージ 副業の初期・中期・後期にかけて、学習にあてる時間の比重が減り、実務にあてる時間の比重が増えていく一般的な傾向を示すイメージ図。特定の週数を示すものではない。 時間配分の重心が移っていく変化のイメージ 学習中心 → 実務中心へ、少しずつ比重が移る(特定の週数を示すものではありません) 学習 実務 初期 中期 後期 進み方には個人差があります。配分は1〜2週間ごとに見直してください。
学習中心から実務中心へ、時間配分の重心が段階的に移っていく変化のイメージ

05手順3|家族・同居人に副業の時間帯を共有する

1人暮らしでない場合、副業に使う時間帯を家族や同居人に事前に共有しておくと、後からの摩擦を減らせます。何曜日の何時から何時までを副業にあてるかを、具体的に伝えておくと協力を得やすくなります。

共有せずに始めると、家事や家族との時間を急に削ったように見えてしまい、後から説明し直す手間が増えます。最初に見通しを共有しておく方が、結果として長く続けやすくなります。

共有するときは、曜日と時間帯を具体的に伝えるだけでなく、家事や育児の分担がどう変わるかもあわせて伝えると、相手も見通しを持ちやすくなります。「週に数回、夜の1時間だけ作業する」といった伝え方でも十分です。

06手順4|作業時間をツールでブロックする

確保した時間は、カレンダーやタスク管理ツールで予定としてブロックしておくと、他の予定に上書きされにくくなります。予定として見える形にしておくこと自体が、時間を守る仕組みになります。

通知をオフにする時間帯を決めておくのも、集中を保つ工夫の一つです。スマートフォンの通知が頻繁に入る環境では、短い作業時間がさらに細切れになってしまいます。

カレンダーへの登録は、無料で使える汎用的なアプリで十分です。高価な専用ツールを揃えることより、まず今使っているアプリで予定をブロックする習慣を作ることを優先してください。

07手順5|1〜2週間ごとに時間配分を見直す

最初に決めた時間配分は、実際に動いてみると計画どおりにいかないことがよくあります。1〜2週間ごとに振り返り、確保できた時間とできなかった時間を確認して、無理のない配分に調整していきます。

見直しのたびに配分を大きく変える必要はありません。小さな調整を積み重ねる方が、生活全体への負担を抑えながら続けやすくなります。

確保できる時間がさらに減った週があっても、無理に元の配分へ戻そうとせず、その週にできる範囲まで下げて続ける方が、長い目で見て継続しやすくなります。

手順1から手順5までを通して見ると、最初に時間を洗い出し、配分を仮決めし、周囲と共有し、仕組み化し、定期的に見直すという流れになっています。どの手順も一度で完成させる必要はなく、動きながら整えていくものです。

08つまずきポイント(失敗例つき)

編集部が公開されている卒業生インタビュー35本(全128本のうち)を読んだところ、副業と本業の両立で時間確保に触れた記述は10本でした。情報管理や勤務先との関係といった、より踏み込んだつまずきの内容に触れた記述は見当たりませんでした。

時間の確保でつまずきやすいパターンには、いくつかの型があります。

1つ目は、休日にまとめてやろうとして平日の学習・実務時間をゼロにしてしまう型です。休日だけに頼る計画は、体調不良や急な予定変更で崩れやすくなります。平日にごく短時間でも作業時間を残しておくと、休日の予定が崩れたときの影響を小さくできます。

2つ目は、学習だけを長く続け、実務に踏み出すタイミングを先送りにしてしまう型です。学習に区切りをつけないまま続けると、いつまでも準備中の状態から抜け出せなくなります。実務に踏み出す期限を先に決めておくと、学習だけで足踏みする期間を区切りやすくなります。

3つ目は、家族に共有せずに始め、途中で時間の使い方をめぐって摩擦が生じる型です。摩擦が続くと、副業を続けること自体への心理的な負担が大きくなります。共有は完璧な計画を伝える必要はなく、方向性だけ先に伝えておくだけでも摩擦を減らせます。

休日集中型と平日分散型の負荷と継続のしやすさ 副業の時間の使い方について、休日集中型と平日分散型を、平日の負荷・休日の負荷・継続のしやすさの3項目で比較した図。 休日集中型 と 平日分散型 平日の負荷・休日の負荷・継続のしやすさで比較 休日集中型 平日分散型 平日の負荷 休日の負荷 継続のしやすさ ほぼ無し 毎日少しずつかかる まとめて高くなる 低く抑えられる 崩れると総崩れになりやすい 1日崩れても影響が小さい 平日にごく短時間でも作業を残すと、負荷を分散しやすくなります
休日集中型と平日分散型、時間の使い方2パターンの負荷と継続のしやすさの比較

これらはどれも、能力の問題ではなく時間の設計の問題です。手順1から手順5までを順番に確認しておくだけで、多くはあらかじめ避けられます。

つまずきに気づいた時点で手順を止めるのではなく、どの手順に戻れば立て直せるかを考える方が、副業を続けるうえでは有効です。

09完了の確認方法(できたかどうかの判断基準)

時間を作れているかどうかは、1週間の記録を振り返ることで確認できます。当初決めた時間帯のうち、大部分を実際に確保できていれば、時間の作り方としては機能していると判断できます。

確保できなかった時間帯が続く場合は、配分そのものが生活リズムに合っていない可能性があります。無理に同じ配分を続けるより、早めに見直す方が長続きしやすくなります。

確認は感覚だけに頼らず、簡単な記録を残しておくと振り返りやすくなります。手帳やアプリのメモに、確保できた時間とできなかった時間を一言書き留めるだけでも十分です。

時間を確保できるようになったら、次は案件の入口選びに進む段階です。単価や契約の考え方は『Webマーケターの単価相場、副業とフリーランスの実額データ』で扱っています。3つの進路全体を見直したい場合は『Webマーケターになる3つの進路、副業・転職・独立をどう選ぶか』もあわせて参考にしてください。

10FAQ

1週間に最低どれくらいの時間を確保すればいいですか

在職しながらの副業のため、必要な時間は本業の忙しさや目指す案件によって大きく変わります。本記事では特定の時間数を一律の目安として示さず、まず可処分時間を洗い出すことを優先しています。

残業が多い仕事でも時間は作れますか

残業が多い場合でも、通勤時間や休日の使い方を見直すことで、細切れの時間を確保できることがあります。ただし、無理な計画は体調を崩す原因になるため、確保できる時間の範囲で始める方が現実的です。

家族に副業を反対されています。どうすればいいですか

反対の背景には、生活時間が削られることへの不安があるケースが多く見られます。使う時間帯を具体的に共有し、家事や家族との時間を維持できることを示すと、理解を得やすくなります。

学習と実務、どちらの時間を優先すべきですか

副業を始めたばかりの時期は学習の比重が大きくなりやすい傾向がありますが、学習だけを続けると実務に踏み出すタイミングを逃しやすくなります。学習と実務の両方に時間を配分する意識が必要です。

時間を確保できても、案件が無ければ意味がありませんか

時間の確保と案件探しは並行して進める方が効率的です。案件の入口選びについては『Webマーケター副業、初案件を獲得するまでの実務ロードマップ』で扱っています。

就業規則で副業に制限がある場合、時間の作り方は変わりますか

就業規則の内容によって、副業に使える時間帯や業務範囲が制限される場合があります。副業・兼業に関する国の考え方は、厚生労働省が公式サイトで公開しています(厚生労働省)。個別の判断は勤務先の担当部署に確認してください。

時間の見直しは、どれくらいの頻度で行えばいいですか

1〜2週間ごとに振り返る頻度が目安になります。頻度を細かくしすぎると振り返り自体が負担になり、間隔を空けすぎると計画のずれに気づきにくくなります。

副業の時間は本業の繁忙期でも確保すべきですか

本業の繁忙期は、無理に同じ配分を維持しようとせず、一時的に副業の時間を減らす判断も選択肢になります。繁忙期が明けたタイミングで、元の配分に戻していく形で問題ありません。

時間を確保する目的そのものを見失いそうなときはどうすればいいですか

最初に決めた目的(収入を増やしたい、実務経験を積みたいなど)を、振り返りのタイミングで思い出す時間を作ると、配分を見直す判断がしやすくなります。

副業を始めて数か月経っても時間が確保できません。どうすればいいですか

数か月続けても時間が確保できない場合は、そもそもの配分が生活に合っていない可能性があります。手順1に戻り、可処分時間を洗い出し直すことをおすすめします。

子育てや介護をしながらでも、この手順は使えますか

子育てや介護がある場合、確保できる時間はさらに限られやすくなります。細切れの時間を積み重ねる考え方は変わらないため、より短い単位で手順1から見直すと現実的な計画を立てやすくなります。

週末だけ副業をする働き方でも問題ありませんか

週末だけに時間を集中させる働き方自体に問題はありません。ただし、平日にまったく時間を取らない場合、休日の予定が崩れると副業全体が止まりやすくなる点には注意してください。

副業の時間管理に、専用のアプリは必要ですか

専用アプリが無くても、普段使っているカレンダーやメモアプリで十分に管理できます。まずは手元にあるツールで始め、必要性を感じてから専用ツールを検討する順番で問題ありません。